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ペットの具合が悪いのを理由に会社を休むのは許される?

2015年09月19日

こんにちは。
社会保険労務士の杉山 加奈子です。

 

今回は、労働法とは少し違った切り口で「ペットの具合が悪いのを理由に会社を休むのは許される?」をテーマにお話させていただきます。

先日、「ペットの具合が悪い」という理由で会社を休むことの是非がネット上で話題になっていたのですが、とても興味深く感じました。

これまでに、従業員の欠勤理由が「解せない」と思われたことはございませんか?

就業規則の懲戒事由に「正当な理由がなく欠勤が続いたとき」という項目を盛り込んでいるケースが多いのですが、何が正当な欠勤理由で何が正当でないのか、線引きが難しいのも事実です。

「ペットの具合が悪いのを理由に会社を休む」ということに対して賛否両論ありますが、当然の理由として万人に受け入れてもらうのは厳しいかもしれません。

受け入れてもらえるかどうかは「抱えている仕事」「休んだことによって生じる影響」「会社・周りの理解」「慣習」等にも寄るでしょう。

以前に、ある教師が自分の高校の入学式の時に有休を取得し、担任の子よりも自分の子の入学式を優先して参加したことで、ニュースに取り上げられ一部の人間から叩かれてていましたが、親として、また教師として苦渋の選択だったに違いありません。

ただ、校長がその教師が欠席した理由を全校生徒・保護者の前で公言したのはよくなかったのかもしれません。見え透いていても「諸事情で」と言葉を濁すべきだったと個人的には思っています。

何がいいたいかと言いますと、欠勤理由も状況によっては、「嘘も方便」も致し方ないということです。ズル賢いかもしれませんが、これぐらいの嘘がつけないようでは、世の中うまく立ち回っていくことさえできず、果てには仕事ができないレッテルを貼られてしまうのかもしれません。

嘘も方便で「状況的に」「立場的に」嘘をついて、結果、嘘がバレたとしても、普段の態度・行いが誠実であれば、周りも理解してくれるのではないでしょうか?

 

●  編集後記 ●

従業員の欠勤を私の立場に置き換えてみました。

さすがに、新規顧客との大事な商談の場を直前にして「うちのペットの具合が悪いので、本日の面談日を延期してもらいたい。」など言おうものなら、二度と商談のチャンスはないかと思います。

「うちのペット」ではなく「うちの子供」でも厳しいでしょうね・・・。

「自分自身の体調」を理由にして次のチャンスが巡ってくる可能性がかろうじてあるかどうかだと思います。

正直これも厳しいかもしれません。

うまく立ち回れればいいのですが、そうできない場合もあります。

その時は自分の下した判断が間違いないと思えるようであれば、それに尽きるのでしょう。

人生そんなもんです。(苦笑)

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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